IBBY記者会見:報告その① 国際アンデルセン賞

3月21日(火)、国際児童図書評議会(IBBY)は、イタリアで開催されているボローニャ・ブック・フェアの会場で記者会見を行い、IBBY各賞の受賞者を発表しました。授与式は、2022年9月にマレーシアのプトラジャヤで開催される「第38回IBBY世界大会」で行われます。

記者会見の動画は、ボローニャ・ブック・フェアのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。▶▶

2022年国際アンデルセン賞

1953年に創設され、2年に一度、子どもの本の最高の作り手に贈られる国際的な賞で、作家賞と画家賞があります。2022年は、29人の作家と33人の画家がノミネートされました。日本の荒井良二さんは、画家賞の最終候補まで進みましたが残念でした。スポンサー:Nami Island(韓国)
*IBBYのプレスリリースはこちら(英語)▶

■ 受賞者
作家賞:Marie-Aude Murail(マリー=オード・ミュライユ/フランス)
画家賞:Suzy Lee(スージー・リー/韓国)

Marie-Aude Murail
マリー=オード・ミュライユ(フランス)
30年以上、児童文学やYA作品を100冊近く書いてきた。ドシエ(国際アンデルセン賞推薦資料)によれば、ミュライユの作品には「子どもを読書に導く」「真剣に、そしてユーモアをもって、希望に満ちたあたたかなまなざしで世界をとらえている」「今の社会における大きな問題に対し、いくつもの窓を開ける」など、IBBY が大切にしていることが色々な形で表されている。邦訳作品に『青い髪のミステール』(末松氷海子訳、偕成社)『サンタの最後のおくりもの』(横山和江訳、徳間書店)など。

Suzy Lee
スージー・リー(韓国)
ドシエ(国際アンデルセン賞推薦資料)の中で、絵本は 「最も真剣な物語を最も洗練されたスタイルで表現する、楽しい遊びのかたち 」と語っている。そして、自らを「絵を通して息づく物語の入った小さな世界で、読者といっしょに遊ぶ人」と表現している。邦訳作品に『なみ』『かげ』(以上 講談社)『せん』(岩波書店)など。

                     

■ 2022年最終候補者
作家賞
María Cristina Ramos(アルゼンチン)
Fatima Sharafeddine(レバノン)
Peter Svetina(スロベニア)
Annika Thor(スウェーデン)
Margaret Wild(オーストラリア)
画家賞
Beatrice Alemagna(イタリア)
荒井良二(日本)
Iwona Chmielewska(ポーランド)
Gusti(アルゼンチン)
Sydney Smith(カナダ)

■ 2022年国際選考委員
選考委員長
Junko Yokota(アメリカ、研究者)
選考委員
Antoine Al Chartouni(レバノン、作家・心理療法士)/Marilar Aleixandre(スペイン、詩人・作家・翻訳家)/Evelyn Arizpe(メキシコ/イギリス、児童文学者)/Mariella Bertelli(カナダ、図書館員)/Tina Bilban(スロベニア、児童文学者)/Viviane Ezratty(フランス、図書館員・児童文学者)/Jiwone Lee(韓国、美術史家・キュレーター・編集者)/Robin Morrow(オーストラリア、書店員・教員・評論家)/Jaana Pesonen(フィンランド、研究者)/Cecilia Ana Repetti(アルゼンチン、編集者)

■ 2022年候補者一覧はこちらからご覧になれます▶▶

■ すべての作家賞候補者のプロフィールと代表作書影をご覧になれます(英語)▶▶

■ すべての画家賞候補者のプロフィールと代表作書影をご覧になれます(英語)▶▶

■ 国際アンデルセン賞について、歴代受賞者や、日本からの候補者一覧はこちらから ▶▶