【希望プロジェクト・野馬追文庫報告】2024夏

JBBYは、東日本大震災の被災地支援として、地震・津波・原発事故すべてに被災した福島県南相馬市の子どもたちや、その子どもたちを支える方たちに、定期的に子どもの本を届けています。

2024年夏のご報告をいたします。

2024 夏

2024年4月30日、5月1日、南相馬に訪問し定期の本を届けました。
テーマ:初夏の空、3月に亡くなられた、さとうわきこさんの絵本

<聖愛こども園にお届けした本>

『せんたくかあちゃん』さとうわきこ作、福音館書店
『おおはくちょうのそら』手島圭三郎作、絵本塾出版

<聖愛ちいろば園>

『わたしのワンピース』西巻茅子作、こぐま社
『おつかい』さとうわきこ作、福音館書店

 2020年6月に開園したちいろば園の遠藤美保子園長先生とお会いして手渡しました。かわいい園で、外には遊具がいっさいなくみごとに「畑」だけで、子どもたちの生活や遊びが十分受け止められているようでした。
 大人目線で作った畑ではなく、子どもたちの目線で、さわって、見れて、取って、食べられる…子どもたちの畑でした。震災以前は豊かな自然テーマの保育を展開していた聖愛ですが、放射線被害でその積み上げてきた保育をねこそぎ奪われました。遠藤先生は、つらかったその時期の保育を乗り超え、子どもたちに夢の「キンダー・ガルテン」を実現したのだと思いました。

<おだか認定こども園>

『わたしのワンピース』西巻茅子作、こぐま社
『せんたくかあちゃん』さとうわきこ作、福音館書店
『おつかい』さとうわきこ作、福音館書店

 新田園長にお会いして手渡しました。後日、新田園長やスタッフの皆様から可愛いお便りをいただきました。開催時期が7月から5月に移った相馬野馬追祭りごっこを、子どもたちが遊びの中で受け継いでいくほほえましい姿に見入ってしまいました。許諾を得てここにそのお便りを掲載させていただきます。

<小高交流センター>

『せんたくかあちゃん』さとうわきこ作、福音館書店
『くもりのちはれ せんたくかあちゃん』さとうわきこ作、福音館書店
『おつかい』さとうわきこ作、福音館書店
『おおはくちょうのそら』手島圭三郎作、絵本塾出版
『わたしのワンピース』西巻茅子作、こぐま社
『よあけ』ユリー・シュルヴィッツ作、瀬田貞二訳、福音館書店
『わゴムは どのくらい のびるかしら?』ジェリー・ジョイナー絵、ほるぷ出版
『おふろばをそらいろにぬりたいな』ルース・クラウス文、モーリス・センダック絵、大岡信訳、岩波書店

いつもメールをくださる黒木貴恵さんは、双子姉妹でした。小高生まれ、小高育ちで、帰還解除になって小高に戻られたとのことです。きらきら若い力が素敵でした。(写真:本箱に野馬追文庫の本を置いてくださっています)



<明日の希望を紡ぎあう、みんなの読みあいワークショップ@福島>

 希望プロジェクトの協賛で、2会場でワークショップを行いました。両会場とも大変に盛り上がりました。参加者の皆さんおひとりおひとりが、自分の中に響くものを体感され、明日への希望を紡ぎあえたと思います。

「自分は自分をあきらめない、誰のことも見放さない、そんな思いをみんなで紡ぎあいたい! 読みあいファシリテーター村中李衣」

第1会場南相馬市
日時2024年6月29日(土)14:00-15:30
場所市民情報交流センター マルチメディアホール
内容村中李衣先生を囲んで(読みあいワーク含)
参加者約50名(子ども3組)
主催としょかんのTOMOみなみそうま
第2会場本宮市
日時2024年6月30日(日)10:00-12:00
場所本宮市立しらさわ夢図書館 視聴覚室
内容絵本のよみあいで心をつなぐ
参加者約30名(親子4組)
主催本宮市立しらさわ夢図書館

読みあいファシリテーター
村中李衣先生プロフィール

1958 年山口県生まれ。児童文学作家、ノートルダム清心女子大学教授を経て、山口学芸大学客員教授。大学院修了後、慶應大学医学部病院管理学教室にて読書療法の研究に着手。小児病棟の子どもたちと絵本を介したコミュニケーションの可能性について考える。その後 0 歳から100歳まで、いろいろな場所でいろいろな人との絵本の読みあいを行いながら、児童文学の創作を続ける。近年は刑務所での絵本を仲立ちとした教育プログラムづくりや、受刑母とその子どもとのコミュニケーションを支える活動を実施。2017 年、第 1 回日本絵本研究賞受賞。

絵本・児童文学の創作に、
『おねいちゃん』1989、理論社、野間児童文芸賞
『チャーシューの月』2012、小峰書店、日本児童文学者協会賞
『かあさんのしっぽっぽ』2014、BL 出版、全国学校図書館協議会選定図書
『あららのはたけ』2019、偕成社、坪田譲治文学賞
『こくん』2019、童心社、JBBY賞バリアフリー部門
『うさぎになった日』2024、世界文化社 など多数
創作以外の著書に、
『子どもと絵本をよみあう』2002、ぶどう社
『こころのほつれ、なおし屋さん。』2004、クレヨンハウス
『感じあう伝えあう ワークで学ぶ児童文化』2015、金子書房
『哀しみを得る 看取りの生き方レッスン』2017、かもがわ出版
『女性受刑者とわが子をつなぐ絵本の読みあい』2021、かもがわ出版
『立ちあう保育~ だから「こぐま」にいる~』相沢和恵と共著、2024、ミズノ兎ブックス など

『こくん』石川えりこ絵、童心社
『うさぎになった日』しらとあきこ絵、世界文化社
『子どもと絵本をよみあう』ぶどう社