ウィルバート（デンマーク・絵本）

2018_文学作品（フェロー語）

『ウィルバート』

小さな灰色ネズミと、同じ色だけれど大きな身体の友だちウィルバートが、かくれんぼをしている。ウィルバートが見つからないので、ネズミは通りかかったワニに助けを求めた。ネズミとワニは、木という木の後ろを探し、ついにネズミがウィルバートを見つける。しかし、ワニにはウィルバートの姿が見えない。ウィルバートは目の前にいるのに、なぜ見えないのだろう？　短い文章と絵が、ゆったりとレイアウトされており、シンプルなスタイルながら、大きなテーマを描いている。私たちはそれぞれ異なる視点で世界を見ていること、目の前にあるものが見えないこともあるということを教えてくれる。

作家について　1972年生まれ。フェロー語で執筆する作家、イラストレーターとして活躍。2004年、初めて文と絵の両方を手がけた絵本を出版。その後、2006年、2013年、2016年にホワイト・レイブンズに選ばれている。西北欧児童図書評議会やフェロー諸島児童文学の児童文学賞などの受賞歴がある。