#マイネーム(読みもの)

『#マイネーム』
中学1年生の戸松明音(みおん)は、小学校卒業と同時に両親が離婚し、母の姓に変わったことに違和感を抱き、精神的に不安定な母の面倒を見ながら暮らしている。ある日、#マイネームという地域限定で中学生のみ対象のSNS のトークルームを見つけ、参加。学校ではいじめをなくすために、あだ名やニックネームをやめてみんなを「名字のさんづけで呼ぶ」という決まりの「SUN さん運動」が始まるが、#マイネームでは、それに反抗する運動を展開する。
トークルームには、盟主ビオと名乗る人物を中心に、ニンジャ99、韓国とかかわりがありそうなChaeyoung、イミなし子と名乗る人などがいるが、読んでいくうちにそれが明音のクラスメートであることがわかり、明音はそれまで知らなかった彼らの一面を知っていく。また、明音の住む地域に夫婦別姓の店主によるブックカフェが新しくできて、そこが中学生の文化的な居場所になる。そこでは自分が呼んでもらいたい名前の名札を作るが、学校はそれがSUNさん運動への反抗の原因だと考え、地域でバッシングにあう。
名前、アイデンティティ、家族関係、SNSをめぐる友情関係、学校の理不尽な強制と反抗など、ストーリーのなかに今の日本の中学生が直面しているさまざまな問題が描かれている。(土居)
出版社 | さ・え・ら書房 |
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初版年 | 2021年 |
ISBN | |
ページ数 | 232頁 |
サイズ | 20x14cm |
対象年齢 | 13歳から |
キーワード | 名前、離婚、ヤングケアラー、SNS |
- 2021
- 232 pages
- 20x14cm
- Ages 13 +