笹森くんのスカート(読みもの)

神戸遥真 著 | みずす 画

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『笹森くんのスカート』

西千葉にある作草部(さくさべ)高校1年の笹森宏が、2 学期になって急にスカートをはいて登校し始める。ジェンダーフリー制服が認められているとはいえ、さわやかモテ男子の笹森くんの突然の変化に、波紋が広がる。文化祭準備の日々を背景に、まずはクラスメート4人の視点から、笹森くんへの周囲のさまざまな反応が描かれていく。汗っかきでいつも体臭を気にしている地味男子の篠原智也。お母さんとママという同性婚の両親がいるアニメ声の西原文乃。ぽっちゃり体型を気にしつつも美形の彼氏を求めてしまう細野美羽。恋愛感情がよくわからず美形を丸メガネで隠している遠山一花。4人それぞれの生活や悩みが明かされつつ、スカート姿となった笹森くんとの絡みで、ひとりひとりの思いが変化していく様子に引き込まれる。
そして、笹森宏の視点となる最終章で、スカート姿の謎が明かされる。笹森くんは、セーラー服を着て登校することがつらいという従妹の思いを理解するために、スカートをはいてみた。周りの複雑な反応やそれを気にしてしまう自分。しかし、その実験的な行動によって、だれもが好きな服装、好きな生き方を選んでいいという雰囲気を作っていく。バンド仲間がみなスカートをはいて舞台に立つという結末が心地よい。(奥山)

出版社 講談社
初版年 2022年
ISBN
ページ数 208頁
サイズ 20x14cm
対象年齢 13歳から
キーワード 制服、高校生、LGBTQ+、文化祭

  • 2022
  • 208 pages
  • 20x14cm
  • Ages 13 +

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