シャンシャン、夏だより(読みもの)

『シャンシャン、夏だより』
専業農家の両親と高校生の姉と暮らす小学6年生のノブトと、父とふたり暮らしのちとせ、成績優秀ながら勉強のプレッシャーで苦しんでいるカモッチとの友情を描いた作品。
物語は、夏休みの前日、ノブトのクラスで飼っているトカゲを誰が持って帰るかでもめるところから始まる。カモッチはノブトにトカゲを押しつけようとするが、ノブトは飼育係のちとせの机の上にトカゲが入った飼育箱を置く。すると、ちとせは、トカゲをつかんで窓の外へほうりなげ、「いいじゃない。あたしとおなじで、どうせ、きらわれてるんだから」と言う。
夏休みに入り、ノブトは母に言われて、近所のアパートに住むちとせの家にトマトを持って行き、ちとせが捕まえようとしていたシャンシャンと鳴くクマゼミを逃がしてしまう。ちとせが、この町でクマゼミを見るのは珍しいと言ったことから、ノブトはクマゼミを夏休みの自由研究のテーマに決め、カモッチを誘う。しかし、カモッチは自分の成績向上のため、研究を独り占めしようとする。一方ちとせは、ノブトの家族と仲よくなるが、ちとせの父はそのことを阻止しようとする。
ノブトの視点を通して、さまざまな環境にある子どもたちの孤独とひと夏の成長が描かれている。(土居)
出版社 | 講談社 |
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初版年 | 2022年 |
ISBN | |
ページ数 | 160頁 |
サイズ | 20x14cm |
対象年齢 | 11歳から |
キーワード | 夏休み、友だち、転校生、セミ |
- 2022
- 160 pages
- 20x14cm
- Ages 11 +