草のふえを ならしたら(読みもの)

林原玉枝 作 | 竹上妙 画

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『草のふえを ならしたら』

草花で作った笛が出てくる8つの短編をおさめた童話集。どの話も、笛の音や動物たちの鳴き声を豊かに表現したオノマトペが楽しく、動物と子どものほのぼのした交流に心が温まる。
「ねぎのふえで よんでね」では、みそ汁を作るのが得意なまこちゃんが、具のねぎの青いところをちぎって口にくわえ、息を吹き込むと「ブイッ ブイブイッブブブウ…」と音が鳴る。まるでブタの鳴き声のような音をおもしろがっていたら、突然ブタが現れた。料理の味見が得意だというブタに、まこちゃんはみそ汁の味見をお願いする。味見のはずが2度もおかわりして、すっかりおなかいっぱいになったブタは大満足。仲よくなったふたりは、ねぎの笛を味見の合図にすると約束する。
「カラスノエンドウ プピップピ」では、カラスノエンドウのさやで豆笛を作っていた、たえちゃんのところにネズミがやってきて、笛を作る時にさやから出した豆をもらっていいかと聞く。たえちゃんが豆を拾うのを手伝っていると、ネズミの子どもたちも集まってくる。ネズミの親子は、拾った豆で豆ごはんを食べるのだと大喜びで歌をうたう。たえちゃんもうれしくなり、歌に合わせて笛を鳴らす。身近な植物への興味がかき立てられ、ユーモラスなイラストも物語によく合っている。(笹岡)

出版社 福音館書店
初版年 2022年
ISBN
ページ数 128頁
サイズ 21x16cm
対象年齢 7歳から
キーワード 草笛、動物、短編集

  • 2022
  • 128 pages
  • 21x16cm
  • Ages 7 +

本を探す/book search