蝶の羽ばたき、その先へ(読みもの)

森埜こみち 作/坂内拓 装画

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『蝶の羽ばたき、その先へ』(Cho no habataki, sono saki e)

結(ゆい)はママとふたり暮らし。中学2年生の始業式の日に突然耳鳴りがし、片耳が聞こえにくいと感じるが、ママに言い出せない。5月になって、病院へ行くが耳鳴りは治らず、そのことを親友の真紀に言うのをためらう。

7月、医師に聴力の回復は困難と言われる。結が落ち込んでいると、同じクラスの涼介が心配して公園に連れていってくれる。結は涼介に、「健康な耳が聞き取れる限界の音」である「蝶の羽ばたき」を聞いたことがあるかと質問するが、難聴については語れない。

9月、また落ち込んで公園へ行くと、手話で楽しそうに会話している人たちを見かけて興味を持つ。結は、手話サークルを見学し、そこで突発性難聴で両耳とも聞こえない今日子さんに出会い、手話サークルに通うようになる。

その後、結は、耳の聞こえない人の病院での対応方法を書いた医療パンフレットの配布にかかわり、その打合せの際に差別的な対応に遭遇する。それをきっかけに、級友に突発性難聴であることを語ることができるようになる。

治療の様子、結が感じたことなどが4月から12月まで時系列でていねいに描写され、手話サークルの人たちとの出会いを通して、結が自分の障害に向き合えるまでの過程が、読者も共感できるように描かれている。(土居)

出版社 小峰書店
初版年 2019年
ISBN
ページ数 160頁
サイズ 20×14
対象年齢 13歳から
キーワード 聴覚障害 手話 母子家庭

  • 2019
  • 160 pages
  • 20×14
  • Age 13 +

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