もうひとつの曲がり角(読みもの)

岩瀬成子 著/酒井駒子 装画

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『もうひとつの曲がり角』(Mo hitotsu no magarikado)

畠山朋(はたけやまとも)は、両親が中古の家を購入したため4年生の春休みに引っ越し、新しい学校に転校する。朋は、母から将来のためにと言われ、乗り気がしない英会話スクールに通うことになる。部活で野球部に入った中学生の兄は、試験の成績が悪いと母にたしなめられ、「学校では生徒は競争させられ点数で序列をつけられ、嫌だけど逃げ道はない」と朋に言う。

英会話スクールが休講だった日、朋が通ったことのない道を歩いていくと、「喫茶ダンサー」という看板がかかった家の庭で、おばあさんが何か朗読している。そこに誘い込まれたのがきっかけで、スクールをさぼっておばあさんの朗読を聞きに行く。ところが、「喫茶ダンサー」には行きつけず、塀の上で側転して見せる不思議な少女に出会う。同じ道の同じT字路を曲がったはずなのに、違う時間の流れの中に迷い込む。おばあさんと側転する少女との不思議なつながりを織り込みながら、朋は英会話スクールをやめ、兄は野球道具を買ったばかりなのに野球部をやめる。

親は、我が子の将来のために配慮することが、子どもたちにとっては重荷になることになかなか気づかない。そういうなかで、朋は英会話スクールをやめたいという決意を、悩み迷いつつ自分で判断して両親に伝え、両親も納得する。その姿が潔くすがすがしい。(野上)

出版社 講談社
初版年 2019年
ISBN
ページ数 256頁
サイズ 20×14
対象年齢 11歳から
キーワード 塾 学校 時間(タイムスリップ) 道 朗読

  • 2019
  • 256 pages
  • 20×14
  • Age 11 +

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