サンドイッチクラブ(読みもの)

長江優子 作/小西英子 装画

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『サンドイッチクラブ』(Sandoicchi kurabu)

中学受験のため塾の夏期講習に通っている珠子(たまこ)は、学校は違うが成績優秀で塾の特待生の羽村ヒカルと仲よくなる。ヒカルは、亡くなった祖母の影響で、地球上から戦争をなくすために、将来はアメリカの大統領になるという夢を抱いている。公園の砂場で同じ小学校の葉真(ようま)と砂の彫刻作りで競い合っているヒカルは、珠子を砂像作りに誘う。ヒカルは珠子のことをタマゴと呼び、珠子はヒカルをハムちゃんと呼び、ふたりが組んで、葉真との砂像対決のために特訓を始めるのだ。何だかふたりだけのクラブ活動みたいだねと、ハムとタマゴだからサンドイッチクラブと命名する。対決相手の葉真が師匠と仰ぐ、砂の彫刻作りで海外遠征もするサンド・アーティストのシラベさんは、珠子とヒカルにもいろいろとアドバイスしてくれる。世界各地で砂像を作るために砂を掘っていると、戦争の記憶や難民問題など、表面的には見えない現実に気づかされるとシラベさんは話す。家が貧しいが壮大な夢を持つヒカルは、なりたい自分に変わろうとしなければ、今を生きている意味なんてないと珠子に言う。キラキラ光って見える砂の一粒一粒に、この星の誕生からの記憶が宿っているというシラベさんの言葉が、環境も性格も違う少女たちの、かけがえのない現在を象徴させたようで、すがすがしい。(野上)

出版社 岩波書店
初版年 2020年
ISBN
ページ数 240頁
サイズ 20×14
対象年齢 11歳から
キーワード 砂 友だち 夏休み 塾

  • 2020
  • 240 pages
  • 20×14
  • Age 11 +

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