しぶかきほしがきあまいかき(読みもの)

石川えりこ 作・絵

カテゴリー: おすすめ!日本の子どもの本読みもの/chapter books and novels

『しぶがき ほしがき あまいかき』(Shibugaki hoshigaki amai kaki)

実りの秋、ちえちゃんは姉兄、両親とおばあちゃんの6人家族総出で庭の柿の実をとることにした。兄が木登りしてもいだ柿は甘い、負けず嫌いのちえちゃんが登った木の柿は、初めて味わう渋い味。泣きだしたちえちゃんに、おばあちゃんがいいことを教えてくれた、柿に魔法をかけたら甘くなると。皮をむいた柿をちえちゃんはハンガーに吊るし、姉は器用に紐にへたの枝を通し、兄は豪快に長い枝に串刺しにして陽に干した。夕日を浴びた柿すだれは、「まっかっか」で美しい。日本の伝統的な保存食作りの仕事を通して、先人たちの知恵の結晶と秋の豊かさを伝える。もうすぐ完成というときに、吊るし柿が何
者かにかじられた。その夜、正体を突き止めようと待ち構えていたちえちゃんは、勇気を振り絞って布団から飛び出したが……。翌朝、吊るし柿をほおばるちえちゃんの満面の笑みから、おいしさとうれしさが真っすぐに伝わってくる。起承転結がはっきりしていて、満足できる結末が安心感を生む。見返し6ページにわたって描かれたパノラマには、ちえちゃんの家や、2本の柿の木、道具を作った竹やぶも描かれていて話の舞台を探し出す楽しみがある。朱色と黒の2色で描かれたあたたかな絵がたっぷり入り、文字組のゆったりとした幼年童話だ。(坂口)

出版社 福音館書店
初版年 2019年
ISBN
ページ数 88頁
サイズ 22×16
対象年齢 7歳から
キーワード 柿 作り方 保存食 伝統食

  • 2019
  • 88 pages
  • 22×16
  • Age 7 +

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