IBBYとUNESCOの新たなプロジェクトが始動します
2025年10月9日
IBBY-UNESCO Collection
「先住民言語及び消滅危機言語で出版された子どもの本」

現在、世界の約7,000言語のうち、40%が消滅の危機にあり、その多くは先住民族の言語です。国連は2022年から2032年までの期間を「国際先住民族言語の10年」と宣言しました。
これを受け、IBBY(国際児童図書評議会)とユネスコ(国連教育科学文化機関)は今年、共同プロジェクト「IBBY-UNESCO消滅の危機にある言語と先住民言語による優れた児童図書コレクション(IBBY-UNESCO Collection of Remarkable Books for Young Readers in Indigenous and Endangered Languages)」をスタートさせます。
このプロジェクトは、IBBY各支部などから、先住民族や消滅の危機にある言語で書かれた優れた児童書を収集するものです。コレクションを通して、こうした言語の深刻な状況に国際的な注目を集め、言語の保存・活性化・普及につなげることを目的としています。第1回コレクションは、来年カナダで開催される第40回IBBY世界大会(2026年8月6日~9日)で正式に発表されます。
▼クリックするとリーフレットが開きます

第1回の対象作品
- 2018年1月以降に出版された、絵本、小説、伝記、グラフィックノベル、ノンフィクションなど、児童・青少年向けの本
- 先住民言語および消滅危機言語で最初に出版された本、またはそれらの言語を少なくとも1つ含むバイリンガルの本(翻訳書は除きます)
- 現在入手が可能なもの
【参考】ユネスコは、2009年に発表した「世界の消滅危機言語地図(Atlas of the World’s Languages in Danger」において、アイヌ語、八丈語、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、与那国語の8言語を「消滅危機言語」に指定しています。今回JBBYは、上記8言語に限らず、日本語標準語以外の方言で書かれた本にも着目します。