ムリア・マライ・マリア（アルゼンチン・絵本）

2019_理解を深める本

『ムリア・マライ・マリア』

　ディスレクシアの人とは、どういう人なのでしょう？　文字を読むのが困難な人には、文字はどのように見えているのでしょう？　この可愛らしい本は、これらの質問に答えてくれます。本の題名「ムリア、マライ、マリア」は、ディスレクシアの人が「マリア」という文字を読み直していく過程を表しています。本の中では、男の子と女の子が、文字が間違って読まれた場合の誤った考え方について話し合います。文章には遊び心があふれるイラストが添えられ、文字や単語、文章は、ディスレクシアの人が見ているであろう状態を表しています。会話調で綴られる文章は、視覚的にも工夫されていて、さまざまな年齢の子どもたちに喜ばれるはずです。読んだ後には、ディスレクシアについていっそう理解が深まることでしょう。