ふたりでひとり、ひとりでふたり(イギリス・読みもの)
One
2017_理解を深める本
『ふたりでひとり、ひとりでふたり』
グレースとティッピは、腰の部分でつながっている結合双生児です。ふたつの頭、ふたつの心臓、4本の腕、2本の脚があります。行く先々で注目されるものの、ふたりは常に行動をともにする生活に特に不満はありませんでした。けれど、16歳のときに重大な出来事が起こります。私立の学校へ通うことになったふたりは、生まれてはじめて友だちができるのですが、深刻な健康の危機に見舞われ、学校生活への自信を失くしてしまいます。そして、グレースの心臓機能が落ち、分離手術という選択をせまられたとき、手術を受けると、ふたりのうちのひとりは死ぬ可能性が高いことがわかります。安全で守られた生活が終わりを告げるようすが、グレースによる短い自由詩で綴られています。本書を最後まで読むと、個とはなにか、充実した人生を送る意味はなにかをじっくり考えさせられるでしょう。作者のあとがきには、結合双生児に関する情報が付記されています。あまり知られていない事実に触れることによって、このような障害について話し合うきっかけにもなるでしょう。
出版社 | Bloomsbury |
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初版年 | 2016年 |
ISBN | 978-1-4088-2721-5 |
ページ数 | 434頁 |
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キーワード |
One
- 2016
- 434 pages
- ISBN 978-1-4088-2721-5