まるまるまるのほん（フランス・絵本）

2017_特別な配慮がある本

『まるまるまるのほん』

点字つきさわる絵本　色と手ざわりが違う3種類の「まる」と、簡単な言葉だけで作られたこの絵本は、子どもたちの手で命を吹き込まれます。ついつい引きこまれる親しみのある言葉が、点字と墨文字で書かれています。押したり、こすったり、傾けたり、言葉に導かれて、子どもたちがページをめくると、「まる」はページの上をまるで生きているみたいに動き回り、配置を変え、増えたり減ったり、大きくなったり小さくなったりします。全盲の子どもたち、発達に遅れのある子どもたちが楽しめることはもちろん、まぶしくない光沢をおさえたクリーム色の背景に「まる」の鮮やかな色が引き立ち、弱視の子どもたちにとっても楽しい絵本になっています。最後に、黄色いけばけばの「まる」が大きくページ上に広がる様子は圧巻です。原作は、Bayard Editionsから2010年に出版されています。