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わたしが障害者じゃなくなる日(日本・読みもの)

文:海老原宏美|絵:シライケン

カテゴリー: IBBYバリアフリー図書読みもの/chapter books and novels

IBBYバリアフリー図書2023_誰もがアクセスできる本

『わたしが障害者じゃなくなる日~難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた』

海老原宏美さんは、自立した生活とインクルーシブ教育を提唱する障害者活動家でした。脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)のために車いすを使用し、晩年は人工呼吸器を使っていました。2021 年に亡くなる2 年前に出版された本書は、海老原さんの人生と自立生活運動家としてのピア・サポート活動(仲間同士の助け合い)について書かれています。海老原さんは小学校から高校まで地域の学校に通い、成人後の人生のほとんどを、施設で暮らすのではなく、地域で自立した生活をしていました。障害はアクセシビリティの欠如(環境の未整備)から生じることが多く、個人の身体などの状態に起因するものではない、という障害の社会モデルを本書で紹介しています。
 海老原さんは健常者優先主義や個人の尊厳といった深刻な題材を取り上げ、自身の人生を例に挙げながら、障害が政治、経済、社会の理解と結びついた複雑な問題であることをわかりやすく示します。本書はクリーム色の紙に大きな活字、平易な言葉、短い文章と章立てで構成されており、吹き出し、チャット形式、イラストなどの表現方法が使われています。

出版社 旬報社
初版年 2019年
ISBN 978-4-8451-1589-1
ページ数 152頁
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  • 2019
  • 152 pages
  • ISBN 978-4-8451-1589-1