ラッタくんと かみやまくん(読みもの)
『ラッタくんと かみやまくん』
原田楽太(らくた)という名前から「ラッタ」と呼ばれている主人公は、4年生になって、家の近くの団地に住むかみやまくんと同じクラスになる。そのかみやまくんや、身近な人びととの日常を、ラッタくんの視点からつづったエッセイマンガ。1ページ6コマを基本とする見開き1話で、4月から7月までの日々が、ユーモラスに描かれている。
かみやまくんは、校長先生に話しかけたり、授業中に寝てしまったり、いつもマイペース。そんな様子にラッタくんは驚きつつも、「フジサボテン」「うめぼしバネお」といったオリジナルモンスターの絵を次々と描いたり、体育の苦手なラッタくんに「チーターばしり」を教えてくれたりする、その豊かな想像力やユニークな言葉づかいにひきつけられていく。ラッタくんもまた、ひろった棒を気に入って隠しておいたり、粘土でドラゴンを作ったり、秘密基地を見つけたり、自分だけのこだわりを持っている。まわりの先生や親たちが、そんな子どもたちの行動を、ありのままに受け止めているのも心強い。ラッタくんとかみやまくんのとぼけた日常に笑わされているうちに、じつは誰もが、ちょっと変わったところやこだわり、はずかしさや苦手なものを持っていて、それらを認め合いながら暮らしているのだと思えてくる。作者は、素朴な絵が人気で、児童書の挿し絵も多く手がけている。(奥山)
出版社 | ポプラ社 |
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初版年 | 2023年 |
ISBN | |
ページ数 | 128頁 |
サイズ | 21×15 |
対象年齢 | 9歳から |
キーワード | 学校、友だち、遊び、妖怪 |
- 2023
- 128 pages
- 21×15
- Ages 9 +