つかまえた(日本・絵本・日本語)
カテゴリー: IBBY オナーリスト、絵本/picture books
IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品
『つかまえた』
少年がひとりで川へ行き、浅瀬で見つけた大きな魚を捕まえようとして、川にすべり落ちる。つかんだ魚が動く感触が「ぬるぬる」「ぐりぐり」と擬態語で表現される。やがて、魚が必死に生きようとしているのに気づき、少年は川へもどしにいく。光沢の強いキャストコート紙が使われ、大胆な筆づかいと白くあいた空間から、水や空気の感触と少年の感情があふれだしてくるようだ。少年と魚の対決は、ときに激しく、ときにユーモラスで、せつなくもあるが、命あるもの同士の共感を感じさせる。生命を描いたこの物語は、画家の幼少期の自然体験が鮮やかに表現され、生きている感覚を読者に呼びおこす。
●画家について/ 1940 年、大阪生まれ。多摩美術大学図案科で学ぶ。1960 年代から日本の絵本界の第一人者。油絵から3D まで幅広い技法で制作し、執筆でも知られる。代表作に『ちからたろう』(1967、BIB 金のりんご賞受賞)、『ふきまんぶく』(1973)、『とべバッタ』(1988)、『ガオ』(2005)、『ぼくのこえがきこえますか』(2012)など。2018年に国際アンデルセン賞の候補に、2020 年に最終候補になった。
出版社 | 偕成社 |
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初版年 | 2020年 |
ISBN | 978-4-03-222020-9 |
ページ数 | 32頁 |
サイズ | 29x23 |
対象年齢 | 3歳から |
キーワード | 川、魚とり、生命 |
- 2020
- 32 pages
- 29x23
- ISBN 978-4-03-222020-9
- Ages 3 +