ナザレの蝶（パレスチナ・絵本・アラビア語）

IBBYオナーリスト2022_文学作品

『ナザレの蝶』

レバノン人の父とパレスチナ人の母をもつナザレの作家、マイ・ズィヤーダの子ども時代のお話。マイは語る。「私はミナレットの呼び声（= イスラームの祈りの時間を知らせる声）で目覚め、教会の鐘の音と物売りの声に耳を傾ける。眠っている時も起きている時も、夢を見るのが好き。鳥のように飛び、ガゼルのように走るのが好き。アラブや外国のダンスを踊るのが好き。母さんは毎日、物語を読んだり聞いたり書いたり、イラストを描いたり、男の子と女の子が平等なのを見るのが好きな女の子の話をしてくれる。」マイ・ズィヤーダは文学の蝶と呼ばれている。

●作家について／ 1955 年ナザレ生まれ。ハイファとエルサレムの大学でソーシャルワークを学び、ドイツで心理療法を学ぶ。1989 年、幼児期のケアと発達を改善し、女性にその能力を最大限に活用する機会を提供し、サポートすることを目指すアッ＝トゥフーラ・センターを設立、所長を務める。イスラエルにおけるパレスチナ女性とコミュニティの政治的、社会的状況や、幼児期に関連する記事をアラビア語、ヘブライ語、英語、ドイツ語で発行している。