こうして結末は変わった(オーストラリア・読みもの・英語)
This is How We Change the Ending
IBBYオナーリスト2022_文学作品
『こうして結末は変わった』
16 歳の少年ネイト・マッキーが主人公のYA 小説。家庭では継母と双子の弟を父の暴力から守る役割を求められ、学校生活も苦しみばかり。そんなネイトが、地域の青少年センターで、社会問題に関心をもつグラフィティ・アーチストのタッシュと出会う。そして、ネイトが人知れずノートに書き綴ってきた言葉が、タッシュの絵とあわさることで力を持つ。感情が生々しく語られるこの作品には、ユーモアと悲痛さが混在している。強い共感を呼びながら、ネイトの視点で社会問題を浮き彫りにし、八方塞がりの少年期と、そこからの逃げ道をみごとに探究している。脇役の描き方も秀逸。言葉とアートは、トラウマを乗り越える力になるのだ。
●作家について/アデレード在住の作家。金融やジャーナリズムなどの仕事に従事したのち、作家養成講座受講を経て現在に至る。おもにYA 作品を手がけ、若者たちの生き方を探求している。2011 年発表のデビュー作から高く評価され、2012 年と2014 年にアデレードの芸術祭でYA 小説賞を受賞。5作目の本書は、2020 年オーストラリア児童図書賞YA 文学部門受賞作品。
出版社 | Text Publishing Company |
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初版年 | 2019年 |
ISBN | 978-1922268136 |
ページ数 | 297頁 |
サイズ | 23x15 |
対象年齢 | 14歳から |
キーワード | 友情、日記、青少年センター、家庭内暴力 |
This is How We Change the Ending
- Wakefield, Vikki
- Text Publishing Company
- 2019
- 297 pages
- 23x15
- ISBN 978-1922268136
- Ages 14 +