この森とあの森(ポーランド・読みもの・ポーランド語)
Ten i tamten las
IBBYオナーリスト2020_文学作品
『この森とあの森』
この森は動物のもので、動物たちは「わが家」と感じている。あの森は(同じ森だけど)、人間が管理し、ゴミを捨て、騒音を出し、好き放題にしている。動物たちは未知のあの森に移らなくてはならない。「ばかものが急に木を切りだした」せいで、この森がなくなるからだ。でも、どんな森も動物を守る場所のはず。毛皮のえりにされそうだったウサギのスーザンや、サーカスに戻るよう説得されたチンパンジーのプティジュジュの避難場所になったように。本作の動物たちは、大自然のなかにいるが、同時に社会の一員として風刺的に描かれている。困った者を助け、運命をともにする一方で、意地悪で傷つきやすく、バラバラでもある。民主的によく会議を開くが、投票なしで物事を決めることもある。笑いや感動を誘う場面が多く、力強い語りで重要なメッセージを伝えている。
*作家について 1955年、ワルシャワ生まれ。ポーランドを代表する作家のひとり。小説家、翻訳家。1983年、ポーランド科学アカデミーの生物学/動物学研究所で博士号を取得。本作ははじめての児童向けの作品。
出版社 | Wilk & Król Oficyna Wydawnicza |
---|---|
初版年 | 2017年 |
ISBN | 978-83-65089-12-0 |
ページ数 | 195頁 |
サイズ | 23×21 |
対象年齢 | 8歳から |
キーワード | 動物社会、生息環境、適法性、内省 |
Ten i tamten las
- Text: Magdalena Tulli | Ill. Alicja Rosé
- Wilk & Król Oficyna Wydawnicza
- 2017
- 195 pages
- 23×21
- ISBN 978-83-65089-12-0
- Ages 8 +