海外ニュース★イギリス
2026年1月14日

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イギリス支部
IBBYヨーロッパのニューズレターより

IBBYイギリス支部・年次総会
IBBYイギリス支部は、2025年11月に年次総会を開催しました。今年の総会のテーマ「だれの歴史か? 子どもと若者にむけて書くことを通じ、歴史をつくるナラティブ(語り)に挑む」は、書き手、研究者、図書館員、作家、イラストレーター、出版関係者など多様な聴衆の関心を集め、総会には非常に多くの参加がありました。「歴史のなかで失われた、あるいは見過ごされてきた物語をいかに探究しうるか」についての議論では、物語もノンフィクションも同等に論じられ、そこではリサーチの重要性と同時に、子どもたちが過去の情報をどのように吸収していくのかが示されました。また、最近の出版における多様性と表現についても意見交換が行われ、植民地主義や奴隷制、あるいは学校で教わらない時代を扱う画期的な作品を生み出してきたイギリスの著名な児童文学作家たちによるパネルディスカッションが2つ開かれました。
総会は、マイケル・ローゼンによる示唆に富んだ講演でしめくくられました。ローゼンは家族史を調査し、それをどのように用いて、家族史を題材にした作品や第二次世界大戦中のフランスにおけるユダヤ人追放を背景にした物語を執筆したのか、その経緯を話しました。ローゼンは、最近は政党が公然と人種差別的な見解を掲げるなど、人種差別への発言は20年前と様相が異なっており、そうした環境の中で子どもたちは育っているのだという重要な指摘をしました。
