だまっていること(スウェーデン・読みもの)
Tystheten
IBBYバリアフリー図書2023_障害が描かれた本
『だまっていること』
この自伝的なグラフィックノベルでは、いくつかの短い場面をつなぎ、著者の女性レンデルが子ども時代に経験した場面緘黙(かんもく)症について描かれています。声を出して話さない人びとが、「周りから見えない透明人間のように扱われる」という典型的な例を語っているのです。レンデルは、話したくても周囲の状況によって話せなくなるフラストレーションを伝えています。著者自身は、思春期から若年期にかけて対処法を身につけ、柔軟なコミュニケーションが取れるようになっていきました。
著者は、自分が直面した不安や打ちのめされるようなやりとりを伝えるため、白黒のイラストをページいっぱいにコマ割りで描き込むという技法を意図的に使っています。すべての読者にわかりやすい形式ではないかもしれませんが、この技法のおかげで、物語を直観的に、肌で感じることができます。本書には、子どもの人口の約1パーセントがかかると言われている場面緘黙症に関する情報も収録されています。表紙からはスウェーデン語、裏表紙からは英語と、2か国語で読むことができます。
出版社 | Tala om tystnad |
---|---|
初版年 | 2021年 |
ISBN | 978-91-986509-1-4 |
ページ数 | 36頁 |
サイズ | |
対象年齢 | |
キーワード |
Tystheten
- Rendel, Emma| Ringler, Jan
- Tala om tystnad
- 2021
- 36 pages
- ISBN 978-91-986509-1-4