ホラー(ポーランド・読みもの・ポーランド語)
Horror
IBBYオナーリスト2020_イラストレーション作品
『ホラー』
人間の消費社会の犠牲となった植物の悲劇をテーマにした作品。植物は、ノワールミステリー風に表現されており、バロック調の美的感覚、装飾、様式の手法を使って描かれている。背景は暗く、枯れかけのアカンサスやローリエの葉のフレームには頭蓋骨を模したキノコが絡みついている。火あぶりにされるカリフラワー、凍える芽キャベツ、炎のなかに落ちていくジャガイモ、樽から出るザワークラウト、血のような赤い汁を流すトマト等、野菜の死を思わせる絵が続く。擬人化されたシュールな根、球根、結球、塊茎、果実が、超現実的とも言える拷問にかけられている。緻密かつ装飾的な構図で優雅さを深く追求した本作は、モダングラフィックスへのオマージュである。
*画家について 1982年、ポーランド生まれ。ポズナンの美術アカデミーで学ぶ。手がけた子ども向けの作品は30冊を超え、ポーランドで最も人気の若手画家のひとり。代表作に、「小さな食いしんぼさんのごほうび」(2011)、メアリー・ノートンの「床下の小人たち」(2012)、マッティン・ビードマルクの「なくしものあずかり所」(2017)等がある。
出版社 | Gereon |
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初版年 | 2018年 |
ISBN | 978-83-946497-7-7 |
ページ数 | 88頁 |
サイズ | 31×26 |
対象年齢 | 12歳から |
キーワード | 植物、ホラーストーリー |
Horror
- Ill. Emilia Dziubak | Text:Madlena Szeliga
- Gereon
- 2018
- 88 pages
- 31×26
- ISBN 978-83-946497-7-7
- Ages 12 +