よるのおと(日本・絵本・日本語)
Night Sounds
カテゴリー: IBBY オナーリスト、絵本/picture books
IBBYオナーリスト2020_イラストレーション作品
『よるのおと』
夏の夜、男の子が池のほとりを歩き、おじいちゃんの家に着くまでの数十秒間のドラマ。特別な事件は起きない。ただ足元で虫が鳴き、遠くから列車の汽笛が聞こえ、蓮の葉の上で蛙が歌い、その下を鯉が静かに横切る。豊かなオノマトペが画面に満ちており、それぞれの小さな命がクローズアップされて、五感に語りかけてくる。蛙が池に飛び込むと、水面の波紋が銀河のように広がる。この本の構想の源は、作者が9歳のときに衝撃を受けた、松尾芭蕉の俳句「古池や 蛙飛びこむ 水の音」だった。構想から60年、小さな日本的な宇宙が絵本に結実した。通常の4色分解の印刷では出ない深い色を表すため膨大な手間をかけて制作された。
*画家について 1949年東京生まれ。桑沢デザイン研究所修了。絵本作家、映像作家、デジタルコンテンツ作家。独特の詩情とユーモアのある世界をジャンルをこえて発表し、国内外の注目をあびる。絵本に、『ありとすいか』(ポプラ社、2002)、『かたつむりタクシー』(福音館書店、2018)、「ロボットのランスロット」シリーズ(偕成社)他多数。本作で、産経児童出版文化賞大賞を受賞。2019年ブラチスラバ世界絵本原画展にも出品。
出版社 | 偕成社 |
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初版年 | 2018年 |
ISBN | 978-4-03-232480-8 |
ページ数 | 32頁 |
サイズ | 30×22 |
対象年齢 | 3歳から |
キーワード | 夜、池、音 |
Night Sounds
- Shigeru Tamura
- Kaiseisha
- 2018
- 32 pages
- 30×22
- ISBN 978-4-03-232480-8
- Ages 3 +