11番目の取引（読みもの・原作アメリカ）

『11番目の取引』

アフガニスタンから祖父とふたりでアメリカに引っ越してきた12歳のサミは、祖父がストリートで演奏していた楽器ルバーブを盗まれてしまう。サッカーがきっかけで友だちになったダンが、ギター専門店で700ドルで売られているのを見つける。そこで、サミは、手元の品などを元に、11回の取引をしてお金を手に入れ、楽器を取り戻そうとする。取引の過程で、サミが爆破で家族を失ったこと、移民としての苦しさなどがわかる。同時に、他人を信じることができなかったサミが、ダンや町の人たちと知り合っていき、居場所を見つけていく様子が興味深い。（土居）