とってもなまえのおおいネコ（絵本・原作イギリス）

『とっても なまえの おおい ねこ』

主人公は、太い眉毛と力強い目が印象的なネコ。このネコは毎日、はなさき通りの家を渡り歩いて生活し、家の数だけ違う名前で呼ばれている。朝ご飯をもらう家ではアーチー、絵のモデルになる家ではバレンタインというように。ネコが訪れたことのない家は、誰とも交流しないひとり暮らしのおばあさん、マレーさんの家だけ。ネコはある日、宅配便と一緒にこの家を訪れ、定住を決め、物語は急展開する。同じネコを愛する心がつながれば、思いがけないコミュニティが生まれる。楽しくて深い作品。（代田）