ふしぎなはこ（パレスチナ・絵本）

2018_イラストレーション作品（アラビア語）

『ふしぎなはこ』

著名な作家ジャブラ・イブラヒーム・ジャブラが自身の少年時代を初めて描いた作品「最初の井戸」から、一部を取り出し絵本にしている。パレスチナがイギリス委任統治領だった1930年代に子どもたちを連れていく「空飛ぶ絨毯」のような作風。写真と当時の人物のスケッチを合わせた部分はモノクロで、背景と不思議な箱はカラーで表現されている。

画家について　1943年、ハイファ生まれ。トルコ、アンカラの中東工科大学建築学科卒。幼い頃から本が生活の一部であり、自分の一部であった。デビュー作「ハナンと新しい友人たち」（1988）は子どもに新しい友だちができる話で、第一次インティファーダ（イスラエルとパレスチナ人との間の対立紛争）のため軍の命令で学校が閉鎖された年に制作された。その他の作品に「最後のひとりカルマ」（1999）、「だれがヤスミンのためにうたえばいい？」（2002）などがある。