２ひきの しろうさぎ（コロンビア・絵本）

2018_イラストレーション作品（スペイン語）

『２ひきの しろうさぎ』

主人公の少女が父親と一緒に、アメリカとの国境を目指して北上していく様子を描いたお話。旅の大部分は「野獣」と呼ばれる汽車の屋根の上で過ごす。少女は行き先がわかっていない。少女はどこまでも移動し続ける夢を見るのだが、時には汽車から降ろされ、父親は旅費稼ぎもしなくてはならない。絵からは、少女が大人の世界の敵意には気づいていないことが読み取れる。読者は、人間が分かち合い、交流し、前進していく可能性について考えるだろう。鉛筆画をスキャンしてからデジタルで色付けした絵は、水彩画のような印象を与え、物語を雄弁に語っている。

画家について　1976年、リマ生まれ。1980年よりコロンビア在住。ホルヘ・タデオ・ロザーノ大学でグラフィックデザインを学ぶ。2000年から国内外で児童書のイラストレーションに従事。2010年、ハイロ・ブイトラゴ文『いっしょにかえろう』（宇野和美 訳/岩崎書店/2018）が IBBYオナーリストに、2011年にハイロ・ブイトラゴ文『エロイーサと虫たち』（宇野和美 訳/さ・え・ら書房/2011）がホワイト・レイヴンズに選ばれた。