おとなって こまっちゃう（読みもの・原作メキシコ）

『おとなって こまっちゃう』

サラのおじいちゃんが、突然ママと同年齢の人と再婚すると言い出した。ママは世間体を気にして大反対。人権を尊重する弁護士として活躍するママなのに、なぜ反対するのかわからないサラは、ママと離婚したパパや、同性のパートナーと暮らす叔父を味方につけ、何とか楽しい結婚式ができるよう画策する。素直になれない大人たちに対し、柔軟な対応力で奮闘する様子が、９歳の現代っ子らしい言葉づかいでテンポよく語られる。コミカルな挿し絵も楽しく、ハッピーな結末がうれしい。まだ翻訳が少ないメキシコの現代児童文学。（福本）