ひまわり（アラブ首長国連邦・絵本・アラビア語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『ひまわり』

「ひまわり」は花ではなく、日の当たらない忘れられた場所に住む盲目の少年のことだ。この少年はかつて「ホームレス」と呼ばれていたが、語り手は彼を「ひまわり」と名付けた。ひまわりはその生涯を通じて、年老いた隣人や、自身やほかの多くの人たちの夢をかなえるため、自分を導く光に従った。これは、決断と見捨てられた人びとの物語、そして魂の内から湧き出る「与える」という行為についての物語だ。人は誰でも夢の国をもっていて、そこで一番明るい夢を追い求める。最も輝く太陽のような夢こそが、すべての夢を認識、感知し、すべての人を照らすことができるのだ。

●画家について／ 1966 年、シリアのダマスカス生まれ。ダマスカス大学で芸術とグラフィックを学ぶ。個展やグループ展を多数開催、漫画家としても活躍している。子どもの本の挿し絵も手がけ、いくつかの国際原画展に出展。シャルジャのカリマート・グループから、「ノワイイェル」、「私には夢がある」、「レベルリーダーズ」など多くの本を出版している。