あの灯台（チリ・絵本・スペイン語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『あの灯台』

美しい文字なし絵本で、表現力豊かなビジュアルワーク。水彩のイラストレーションが、示唆的かつ詩的な語りをつくりあげている。そして、世代から世代へと伝えられるもの、身ぶりや見かけやパートナーシップからなる沈黙のうちのつながりを描きだす。さらに、そのつながりが女性たちを結びつけ、女性たちと、女性たちをとりまく人びとに属する世界を築き、支える作業へと、女性たちをそっと押しだす様子も見てとれる。

●画家について／ロンドン在住のチリ人イラストレーター。2012 年にフルブライト奨学金を得て、ミネアポリス美術デザイン大学で学ぶ。水彩とグアッシュなど、作品の多くは水彩をベースとし、ナラティブイメージに強い関心をもつ。ガルシア＝マルケス『百年の孤独』『コレラの時代の愛』のイラストブックや、キロガ『愛と狂気と死の物語』、ダリーオ『青』、ボンバル「三つ編み」などの絵本も手がける。「ラテンアメリカン・イラストレーション」「クリエイティブ・クウォータリー」「3 × 3」などの出版物に作品が選出されている。個展を定期的に開き、ワークショップの講師も務める。