予期せぬ訪問（レバノン・読みもの・アラビア語）

IBBYオナーリスト2022_文学作品

『予期せぬ訪問（ジブラーン・ハリール・ジブラーン）』

作家、芸術家、そして哲学者だったジブラーン・ハリール・ジブラーンの伝記が混ざり合ったSF小説。ムスタファーたちは、過去の服飾について調べるという学校の課題のために、両親の助けを借りてタイムマシンのような箱を作る。この箱を、物理学者のラーシド博士が、本物のタイムマシンに作りかえることに成功。博士が、1920 年にニューヨークのジブラーンの家で発足したアラブ初の文学団体ペンリーグの大ファンだったため、ムスタファーは時間をさかのぼり、ジブラーンの家を訪れる。そして陰からペンリーグの発足を見守り、ジブラーンと対面する。

●作家について／レバノンの子どもと若者向けの物語作家。1990 年に初等教育の学士号を取得後、2013 年にスクールカウンセリングの修士号を取得。小学校教諭を経て2006 年からバラマンド大学の地域活動部門に勤務。レバノンやアラブ世界の有名な子ども向け雑誌に寄稿。90 冊以上の著作があり、そのうちの「何を決めたの、マーリク?」は2012 年にシャルジャ賞を受賞、「アンタラ・ビン・シャッダードの戦い」は2017 年のイッティサーラート賞最終選考に残った。