カエルのダンス（イタリア・読みもの・イタリア語）

IBBYオナーリスト2022_文学作品

『カエルのダンス』

18 世紀のイタリア、陽気な少年と博物学者の友情を描いた青春小説。粉挽職人の息子アントニオは、スカンディアーノ近郊の田園地帯の小川でカエルを探す風変わりな男、博物学者のラッザーロ・スパランツァーニと出会う。やがて、このふたりに友情が芽生える。学者の家で手伝いをしながら、アントニオは貧しい暮らしとはまったく違う、多くの本に囲まれて、実験や研究を行う新しい世界を知るのだった。そのうち、アントニオは自分が悪だくみに巻き込まれていることに気づく。黒幕は誰なのだろう？

●作家について／クアルツォは、1948 年トリノ生まれ。小説や児童詩を書くかたわら、子どものための演劇に力を注いで、脚本を書き、ワークショップや文章教室を開催。1996 年、アンナ・ヴィヴァレッリとの共作「別の星から来たともだち」でチェント賞を受賞。2013 年に「ピエトロ・コルボ氏の不思議な機械」でイタリア・アンデルセン賞の最優秀読み物賞を受賞。ヴィヴァレッリは哲学科出身。脚本家やラジオのアナウンサーを経て、ドラマスクールで演劇史を教え、フリー・ジャーナリストとして活動している。