そして100 年眠るだろう（アルゼンチン・読みもの・スペイン語）

IBBYオナーリスト2022_文学作品

『そして100 年眠るだろう』

昔話『ねむりひめ』をもとにした100 編の短いお話からなる作品。「呪いの言葉」「糸車」「100 年の眠り」「王子」「イバラ」「キス」などに章だてされた詩的でユーモラスな短い文章は、現代が舞台のものもあれば、ふたつの昔話が絡みあったものもあり、どんな順番でも読むことができる。細部まで美しい画期的な本で、自由な形式のなかに思いがけない驚きが隠されている。巻末には、バジーレとペローとグリムのバージョンが収録され、比べることができる。

●作家について／ 1974 年ブエノスアイレス生まれ。国語と文学とラテン語の教師で、編集者、校正者、英語とドイツ語の翻訳者でもある。2012 年に「3つの鏡：月と剣」（2013）で蒸気船賞（アルゼンチン）を受賞。2016 年に「彼らはツミケ星人」、2017 年に「ペンギンたち」でクアトロガトス財団賞を受賞。2018 年に「海賊ども」で蒸気船賞を再び受賞。2019 年に本書「そして100 年眠るだろう」でALIJAグランプリを受賞。最新作「ユエラン」は、2020 年スペインでア・ラ・デルタ賞を受賞した。