エルフィナの四季（カナダ・読みもの・英語）

IBBYオナーリスト2020_翻訳作品（フランス語から英語）

『エルフィナの四季』

12歳のエルフィナは、パラグアイで祖母と暮らしていたが、あるとき、遠い親戚に呼び寄せられカナダへ渡る。祖母は、孫がよい学校に通え、今よりいい生活ができるならば、と送り出したのだ。ところが、親戚一家との暮らしは、エルフィナが想像していたものとは程遠く、気づけば故郷から遠く離れた場所で家政婦のように働かされているのだった。学校も教育も、今では遠い夢。ついには、おじから不適切な誘惑を受け、エルフィナは、親戚一家から逃げる決意をする。だが、だれが彼女を助けてくれるというのだろう？

＊翻訳家について　ケベック、ラテンアメリカ、フランス、スペインの作家の小説を翻訳し、数々の賞を受賞。1995年にミシェル・マリノーの「チュリファへの道」で初めてカナダ総督文学賞翻訳部門のショートリストに選ばれ、2009年にシャルロット・ジャングラの「わたしのかけらたち」で同賞を受賞。ファニー・ブリットの『ジェーンとキツネとわたし』（邦訳：河野万里子訳、西村書店、2015）の翻訳では、2016年IBBYオナーリストに選ばれた。