帽子はいらない（コロンビア・絵本・スペイン語）

IBBYオナーリスト2020_イラストレーション作品

『帽子はいらない』

詩でできた本。ここでは、詩が遊び道具として考えられている。見開きごとに、さまざまなイメージやコンセプトが、あるものは明確に、あるものは夢のように展開する。詩のなかで文字はとびはね、思いもかけないところに現れる。イラストレーションは、言葉の裏にひそむ隠された意味を補う。言葉と絵が融合し、詩の力を発見させてくれる本になった。

＊画家について　1981年、ボゴタ生まれ。独学でイラストレーターになり、イメージやフィクションを追い求めている。本の余白や紙の切れ端などに、暇さえあれば絵を描いている。アナログとデジタルのテクニックを組み合わせ、紙とデジタル媒体の本や雑誌、短編集の挿し絵等を手がける。コロンビア、アルゼンチン、ペルー、メキシコで展覧会にも出展。挿し絵を手がけた作品に、フェルナンド・ペソアの「水夫」（2015）、同じく「悪魔の時間その他の短編」（2016）、ヴァルテル・ウーゴ・マインの「千人の男の息子」（2017）、ピラール・グティエレスの「48の言葉」（2018）などがある。