フェルメール（NF・原作イタリア）

『フェルメール――この一瞬の光を 永遠に』

1675 年にオランダのデルフトで生まれたヤン・フェルメールの知られざる生涯を、残されている絵をヒントに著者が想像して物語に仕立てた絵本。宿屋を経営し、画商で絹織物の商人でもあった父を持つヤンが、子どもの頃に光に魅せられ、画家となって絵の中に光を閉じ込めようとし、11 人の子どもを養うために絵を描き続ける様子を語っている。フェルメールの有名な絵の舞台が絵とは異なる構図で描かれており、フェルメールが捕らえようとした一瞬が想像できる点が楽しい。紹介された絵の解説もついている。（土居）