メイシー・マクミランと虹の女神（カナダ・読みもの）

2019_理解を深める本

『メイシー・マクミランと虹の女神』

　耳の聞こえない女の子が、聞こえる世界と渡り合うという、新しい挑戦を自由詩で表現した物語。メイシーは、幼い頃に耳が聞こえなくなりました。今は６年生で、新しい生活に向き合っています。新しい家での新しい父親と姉妹との生活、新しい手話通訳と過ごす新しい学校です。ある日、隣人のアイリスが、家を売って介助付き住宅へ引っ越すために本を整理していました。メイシーの母親は、メイシーならアイリスの助けになるはずと思いつきます。そこからメイシーの世界は輝き始めました。アイリスは手話がわからないのですが、メイシーは自分たちの相性がぴったりだと感じます。この本好きのふたりは心踊る時間を過ごし、ノートもクッキーもお気に入りの本もすべて分け合って、輝く未来を思い描き、空想の世界を楽しみます。
　手話は太字、メイシーとアイリスが交わす書き文字はイタリック、語りの部分は標準書体というように、書体が使い分けられており、読者がメイシーの心の動きや感覚を知るための助けとなります。