３頭のシカ（モンゴル・絵本）

2018_文学作品・イラストレーション作品（モンゴル語）

『３頭のシカ――オリオンの伝説』

かつて人間は石器を作り出し、食べるために狩りを始めた。あるとき、人間たちに追いまわされた3頭のシカが、空へ逃げてオリオン座になった。その後シカたちは3度、地球が平和になったと期待して戻ったが、その度に人間は武器を進化させていた。シカはもう地球に降りられなくなった。傷を負ったシカたちは、空で血のように赤く輝いて見える。この寓話は、読者に平和について考えさせ、地球の未来に思いを馳せるよう促している。

作家について　1941年生まれ（2017年６月逝去）。詩、物語、絵本、ノンフィクションと様々なジャンルの作品を執筆したほか、芝居や映画も手がけた。多くの物語の中で、平和、互いを尊重すること、自然や環境を愛することを呼びかけながら、モンゴルの伝統的な遊牧民文化を紹介した。移動図書館の活動に対し、2006年にIBBY朝日国際児童図書普及賞を受賞。2010年と2018年の国際アンデルセン賞候補。