ルシア、遅れないで（アルゼンチン・読みもの）

2018_文学作品（スペイン語）

『ルシア、遅れないで』

両親を知らずに育ったルシアは、母方の親戚がいるアルゼンチンで暮らしていた。だが、祖母の突然の死をきっかけに、移住のため海を渡った先で、ブルーナという友だちを得る。同時に、今まであきらめていた幸せを手に入れる可能性も見つける。本作は、戦争、別離、喪失、秘密、旅、そして、運命的な出会いを通して三世代をつなぐ壮大な小説だ。登場人物たちの記憶を、繊細な筆致で物語全体にちりばめ、命のつながりがいかに捉えがたく謎めいているかを映し出している。

作家について　1965年生まれ。アルゼンチンのサンタフェ州南部在住。多くの創作講座を受講して作家になる。2009年アルゼンチンの児童文学賞を受賞し、本賞の最終候補には3度選ばれている。2010年と2015年にホワイト・レイブンズに選出された。本作は、IBBYアルゼンチン支部が選んだ2016年の最優秀YA作品。