パパはたいちょうさん わたしはガイドさん(スペイン・絵本)
Mi Lazarilla, Mi Capitán
カテゴリー: IBBYバリアフリー図書、絵本/picture books
IBBYバリアフリー図書2023_障害が描かれた本
『パパはたいちょうさん わたしはガイドさん』
この絵本は、視覚障害のある少女と目の見えない父親のお話です。主人公の女の子は、父親と一緒に歩いた学校への道のりを語ります。2 人は視覚以外の感覚を楽しみ、自分たちの世界はワンダーランドなのだと想像します。車は動物になって走りまわり、海の美しさは岸辺の波音が伝え、横断歩道は水しぶきをあげて流れる川にかかっている橋になるのです。通学中、女の子はずっと父親の手をとって歩いてきます。女の子はガイドさんで、父はたいちょうさんなのです。
2人は視覚障害があっても正確に、活発に想像力を働かせて自分たちの世界を歩いています。父は家を出る前に、お弁当、眼鏡、リュック、眼帯を忘れていないかと娘に確認します。2 人にとって障害は日常生活の一部に過ぎません。この優れた絵本のメインテーマは見え方の違いではなく、父娘が互いを思いやる関係です。視覚障害者が登場する本で特に重要なのは、絵を見ることができない読者も含め、すべての読者を惹きつけるようなすばらしい文章だといえるでしょう。
●邦訳作品
『パパはたいちょうさん わたしはガイドさん』
ゴンサロ・モウレ作、マリア・ヒロン絵、星野由美訳、PHP研究所、2023年
出版社 | Kalandraka Editora |
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初版年 | 2020年 |
ISBN | 978-84-1343-031-7 |
ページ数 | 40頁 |
サイズ | |
対象年齢 | |
キーワード |
Mi Lazarilla, Mi Capitán
- Moure, Gonzalo|Girón, Maria
- Kalandraka Editora
- 2020
- 40 pages
- ISBN 978-84-1343-031-7