4月2日は、国際子どもの本の日です。

国際子どもの本の日

 童話作家アンデルセンの誕生日(4月2日)は、「国際子どもの本の日」です。子どもに本のよろこびを、大人にも子どもの本のおもしろさをつたえるため、1967年、IBBY(国際児童図書評議会)によって定められました。世界中で子どもと本のお祭りがひらかれます。

 IBBYに加盟する支部は、この日にあわせて順番に、記念のポスターとメッセージを作成します。2024年は、創立50年を迎えるJBBYが担当国となりました。国際アンデルセン賞作家の角野栄子さんがつづった子どもたちへのメッセージと、スロバキア在住の絵本作家 降矢ななさんによる楽しいポスターが、世界中に貼られます。

 JBBY会員のみなさんや、全国の公共図書館さんへは、まもなく届きます。どうぞ掲示にご協力ください。今年は、「ポスターキャンペーン」も行います!

2024年国際子どもの本の日メッセージ

翼に乗って、物語は旅する。あなたの胸のときめきを聞きたくって。
  角野栄子

私は旅する物語です。どんなところにも飛んでいきます。
あるときは風の翼に乗って、あるときは波の翼に乗って。
あるときは砂の小さな翼に乗って。
もちろん渡り鳥の翼に乗ることもありますよ。
もちろんジェット機の翼に乗ることだってあります。
そして、あなたのそばに座って、ぱらりとページを開いて
お望みの物語を話します。
不思議な話がいいですか?
それとも、悲しい話とか、怖い話とか、愉快な話?
今は聞きたくないと言うなら、それも結構。
でもいつか聞きたくなりますよ。
そのときは呼んでください。
「旅する物語さーん、私のそばにきてちょうだい」ってね。
すぐ飛んでいきますよ。
こんなお話もありますよ。
あるとき、小さな島がひとりぽっちが嫌になって、
泳ぐ練習して、友だちを見つける話とか……。
お月さんが二つでてきた、不思議な夜の話とか……。
迷子になったサンタクロースの話とか……。
おや、あなたの胸からときめきが聞こえてきましたよ。
とくとく どきどき ととっとと わくわく。
あなたの中に、「旅する物語」が飛び込んで、
胸の鐘を鳴らしているのね。
きっと今度はあなたが旅する物語になって、
飛びたちたくなるでしょう。
こうして旅する物語がまた一つこの世界に生まれました。

封筒型のメッセージ、開くと角野さんのメッセージが5カ国語で掲載されています