バブルガムどおり５ばんち（ポーランド・絵本・ポーランド語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『バブルガムどおり５ばんち』

ジョルジュ・ペレックの『人生使用法』から着想を得た、子ども向けの絵本。アパートの11 の部屋で暮らす住人（動物）がそれぞれ、歌や料理、楽器演奏、彫刻、夢を見たり、文章を書いたり、踊ったりと芸術や創造活動にいそしむ。イラストレーションはカラフルで生き生きとし、細部まで楽しい。ところどころに加えられた手書きのオノマトペの文字が絵とからみあう。多様性や、共同体のなかで暮らすこと、共通の喜びのために才能を分かちあうことを肯定する作品。紙に色鉛筆で描かれ、デジタル技術も使用されている。

●画家について／ワルシャワ国立美術学校卒業後、ワルシャワ大学で美術史を学ぶ。イラストレーターとして幅広く活躍。ボローニャ国際絵本原画展をはじめ、各地の絵本原画展で作品が展示される。イラストレーションを手がけた作品に、イェジー・フィツォフスキやスタニスワフ・グロホヴィアクの詩集、クライヴ・ギフォードの「100 語で知る古代」（2019）、クリスティアン・ドリオンの「動物の発明」（2021）、ミコワイ・パシンスキの「ヴァン・ドッグ」（2021）などがある。