猫のリーシャ（パレスチナ・絵本・アラビア語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『猫のリーシャ』

ラウズ通りに住む人々は、その猫がどこから来て、どこに住んでいるのか問いかける。その猫はとても軽いので「リーシャ（羽）」と呼ばれている以外、何もわからない。星が明るく輝く夜には、リーシャはくるくると回りはじめる。ある日、演奏グループが町にやって来る。曲芸師がフルートを奏で、ダルヴィーシュが旋回を披露すると、リーシャは舞台に上がり水晶玉のようにくるくると回りはじめる。すると曲芸師が告げる。「舞台のスター、ネコのダルヴィーシュが戻ってきた」。着色された木炭紙に、パステル、コンテクレヨン、グラファイト、チョークで描かれた美しい絵本。

●画家について／パレスチナ人の両親のもとに生まれ、アメリカのサンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学でイラストレーションの美術学修士を取得。その作品は、本、雑誌、ポスター、カバーアートなど幅広い分野にわたり、多文化主義への関心の影響を受けている。またさまざまな素材を用いたその魅力は、紙芸術の保存に関する研究に端を発している。2020 年、クラヴィス出版社のキーカラーズコンペティションで金メダルを獲得。