タンゴ（エクアドル・絵本・スペイン語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『タンゴ』

工業化によってなくなりつつある、昔ながらのさまざまな職業に光を当てた本。猫のタンゴは、恋をした鳥を探し歩きながら、昔ながらのお店を訪れる。舞台であるエクアドルのクエンカの町の民芸品や屋根や壁などの独特の色が、ページに命をふきこむ。最後に待ち受ける大きな驚きをきっかけに、タンゴは別の店を訪れる。紙に鉛筆で描いたものをスキャンし、鉛筆の質感を保ちながら、フォトショップで彩色した混合技法で描かれている。

●画家について／ダルウィンチは、ダルウィン・パラ＝オヘダのペンネーム。1979 年クエンカ生まれ。クエンカ国立大学美術学部の視覚芸術の学士・修士。エクアドルの大手出版社で絵を手がけ、作品に、フリオ・アワド＝イェペス文「起きて、マルティン、起きて！」（2017）、2021 年に中国で特別賞を受けた、ベロニカ・ボニージャ文「中国のプラタナリオ」（2019）などがある。挿し絵を手がけたアレハンドラ・モレノ文「エクアドル伝統料理についての子どもの物語」（2019）は、2021 年にグルマン世界料理本アワード（児童書部門）を受賞した。