みごとな木（カメルーン・絵本・フランス語）

IBBYオナーリスト2022_イラストレーション作品

『みごとな木』

物語の舞台となるボロンゴ村は、日照りと砂漠化で荒廃している。水を探しに出たイヤは、葉が茂り、果物がなる木を見つける。木は太陽や砂をものともしていないのだった。シンプルで写実的なイラストレーション。素朴な手法はユーモラスで馴染みやすい。描線とテクニックには画家が愛する漫画の影響がみられる。グアッシュとアクリルの技術を混合させた色彩には輝きがある。

●画家について／挿絵画家、作家、漫画家、コンピュータグラフィック画家、技師。1995、1996 年、ヤウンデのフランス文化センターでマリー・ワッブ（ベルギー人作家、挿絵画家）指導の児童書制作コースに参加。最初の作品は「森のさけび」（1995）。1996 年の「古い戦車」は、ミュンヘン国際児童図書館の「平和と寛容の国際絵本展：ハロー・ディア・エネミー！」に選出された。同作は、セネガルでユニセフ「平和をうながす本」賞も受賞。1996 年、ベルギー大使館のプロフェッショナル・インターンシップ奨学金を獲得して、グラフィック・アート、出版、流通を学んだ。ベルギーに拠点を置くイデとともに、「ヤヌーはマラリアです」（2018）を含む数作を出版してきた。