7頭の馬、7つの色（イラン・絵本）

IBBYバリアフリー図書2021_ユニバーサルアクセス

『7頭の馬、7つの色』

想像力が豊かであること、独創的であること、これらの可能性を描いている絵本。ベッドや車いすの上で日々をすごす少女が、自らの独創的な夢やイメージを通じて世界を探求する物語です。少女の夢には7 頭の馬が出てきて、そのうち6 頭には色があり、1 頭には色がありません。そこで6 頭は、自分たちの色をその馬に分けてあげます。すると7 頭すべてが、おたがいのつながりに気がつきます。馬たちは、その後も旅の途中で自分がもっているものを、もっていない馬と分け合います。色、居場所、空想を分けてもらった7 頭目の馬は、最終的にそのすべてを少女と分け合います。
　詩的な言葉、くり返しのフレーズ、そして美しいイラストレーションは、ペルシャ古典文学のようです。思いやり、分け合うことの大切さが描かれたこの物語は、現代の子どもたちをひきつけることでしょう。くり返し楽しむことができる、明るく愉快な絵本です。