星をつけた子どもたち（オランダ・読みもの・オランダ語）

IBBYオナーリスト2020_イラストレーション作品

『星をつけた子どもたち』

ロサたち6人は、「星」を身につけるまで、ふつうの６歳の子どもだった。29の章に分かれた物語は、無邪気なユダヤの子どもたちの視点で語られ、どの子もヴェステルボルク通過収容所に入ることになる。抑えた色調の背景は、主人公たちの明るい姿とは対照的で、子どもの楽観性と現実の残酷さの両方を表現している。熟慮された色彩と遠近法により、子どもたちの命は戦争のさなかでも輝いて見える。ヴェステルボルク・メモリアル・センターの依頼を受け、戦争体験者へのインタビューに基づいてつくられた1冊。

＊画家について　1960年に生まれ、デン・ボスの美術アカデミーでイラストレーションを学ぶ。オランダの大画家のように、わずかな手の動きや顔の表情を使って物語を伝える。2006年にはじまった「メース・ケース」シリーズの絵で成功を収め、大人気の「ゴーヘルたち」シリーズの絵を2015年より担当。本書で2017年銀の石筆賞を受賞している。