フリオ・ガルベスとワマンガ石（ペルー・絵本・ケチュア語=スペイン語）

IBBYオナーリスト2020_文学作品

『フリオ・ガルベスとワマンガ石』

ワマンガ石の彫刻師の、仕事とその生涯を追った絵本。ワマンガ石は大理石に似ているが、もっと柔らかく透明感のある雪花石膏。ワマンガ石で作られた宗教的な彫像は、ペルーでは500年以上の伝統がある。この本について、ペルー文化省は、「本書の出版は、児童書出版において画期的なこと。伝統工芸の尊重への重要な一歩である」とコメントし、高く評価している。

＊作家について　ギオマル・デュボイスは、ピウラ生まれでリマ在住。幼児教育の学位を取得後、心理学、教育学、児童文学を学ぶ。著作に「自分であらえるよ」、「マテオの犬ニエべ」、「弟が生まれるとき」がある。ペルー国立図書館に勤め、公立学校教師向けの研修や、子ども向けワークショップ、読書推進を担当。2017年に出版社アラルナを設立した。
　レオニダス・カサスは、クスコ生まれ。子ども時代をワマンガ地方のアヤクチョで過ごす。アヤクチョ–チャンカ及びクスコ–コリャオのケチュア語話者。教師、翻訳家、ケチュアの歌の演奏者で採集者。アルゲダス100年委員会メンバーで、ペルー文化省から文化功労賞を授与された。